2020.06.15
健康・美容

かしこく紫外線とつきあって、お肌も体も健康に!

「日焼けをすると風邪を引かない」というのは昔の話。
紫外線は、骨の形成に必要な栄養素「ビタミンD」を皮膚で合成するために必要ですが、同時に、浴びすぎると日焼け、しわ、シミなどの原因にもなります。
私たちにとって非常に身近な紫外線と上手につきあう方法をご紹介しましょう。

そもそも、紫外線って何?

一般的に言われているUVは、紫外線の英語[ultraviolet(ウルトラバイオレット)]の略で、地表に届く波長の領域と性質によってA、B、Cの3つに分けられています。
まず、C領域の[UV-C]は空気中の酸素分子とオゾン層で遮られて地表には届きません。また、B領域の[UV-B][UV-C]と同様にオゾン層などに遮られて地表に届く量が減りますが、完全に遮られるわけではありません。この[UV-B]は、皮膚や眼に強く作用して、日焼けの原因となります。
また、A領域の[UV-A]は、[UV-B]ほど強く作用しませんが、その多くが地表に届くため、長時間あたると肌などに影響があると言われています。

UV-C 大気層(オゾンなど)で吸収され、地表には到達しない。
UV-B ほとんどは大気層(オゾンなど)で吸収されるが、一部は地表へ到達し、皮膚や眼に強く作用する。
UV-A UV-B ほどではないが、長時間浴びた場合の健康への影響が懸念されている。

紫外線イメージ

紫外線のピークは5月~9月

1日のうちで、紫外線がいちばん強いのは、太陽が頭上にくる正午ごろです。
紫外線量とは、紫外線の強さに時間をかけたものなので、弱い紫外線を長時間浴びた場合と強い紫外線を短時間浴びた場合は同じになることもありますので、要注意です。また、人に影響を与える紫外線[UV-A][UV-B]の度合いをわかりやすくするために、紫外線の強さを指標化したものがUV指数(UVインデックス)です。
UV指数は、5段階に分けられており、昨年の神戸のデータを見ると、紫外線が強くなるのは5月~9月ということが分かります。

神戸 UVインデックス(解析値)の年間推移グラフ

UV指数(UVインデックス)の強度
1~2 弱い 戸外で安心して過ごせます。
3~5 中程度 日中は出来るだけ日陰を利用しよう。
出来るだけ長袖シャツ、日焼け止め、帽子を利用しよう。
6~7 強い
8~10 非常に強い 日中の外出は出来るだけ控えよう。
必ず長袖シャツ、日焼け止め、帽子を利用しよう。
11+ 極端に強い

(WHO:Global solar UV index-A practical guide-2002)

全国のUVインデックスは気象庁のHPでご覧いただけます。

知っておきたい、紫外線のいいところ、悪いところ

美肌の大敵、紫外線ですが、実は私たちの体にとって、必要な面も持ち合わせています。
天気のいい日にお洗濯物やお布団を干したら、ふんわりと気持ちいいですよね。それだけでなく、紫外線が病原菌を殺菌するので、日光消毒にもなっているのです。
また、私たちの皮膚は[UV-B]が照射されると、皮膚下でビタミンDが産生されます。
これは骨の形成はもちろん、腸や腎臓など、カルシウムの代謝とかかわりの深い臓器で働く大切な栄養素です。
健康な体のためには、適度な紫外線も必要なのです。

紫外線のいいところ 紫外線の悪いところ
①ビタミンDの産生
骨を形成するのに必要な栄養素の産生
①日焼け
肌の炎症の原因に
②病原菌の殺菌
洗濯物や布団の殺菌に
②光老化
しみやそばかす、しわの原因に
③光線療法
皮膚病にも用いられる治療法
③眼への影響
角膜炎や白内障の原因に

骨を形成するのに必要な栄養素[ビタミンDが豊富な食材]

魚類:サケ、うなぎの蒲焼き、サンマ、ヒラメ、イサキ
きのこ:干ししいたけ、きくらげ

さんま・しいたけのイメージ

シミやそばかすを防ぐ栄養素[ビタミンCが豊富な食材]

果物:みかん、キウイ、イチゴ、レモン、グレープフルーツ
野菜:パプリカ、ブロッコリー

いちご・ブロッコリーのイメージ

紫外線と上手につきあうには

紫外線の影響は、季節や地域、個人によっても異なりますが、生活スタイルやシーンに応じた適度なケアを心がけ、健康なお肌と体を維持しましょう。

① 紫外線の強い正午前後の外出を避ける。

② 適度に日陰を利用する。

③ 日傘や防止などの日焼け対策アイテムを使う。

④ 紫外線防止効果のあるサングラスをかける。

⑤ 日焼け止めを使う。

日焼け止め指数について

SPF:シミなどの原因になる[UV-B]を防ぐ効果[50+が最高値]

PA:しわやたるみを引き起こす[UV-A]を防ぐ効果[++++が最高値] 

日焼け止めイメージ

ワンポイントアドバイス

マスクにも、紫外線を通すものと、そうでないものがあるので、マスクの下にも日焼け止め対策をしましょう!

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